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ウエッブジャーナル日本海 通巻33号[2003/07/20]
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≪今号の記事≫
  • 家作りの現場から〜改正建築基準法の着心地〜
  • アメリカの独立記念日


  • 家作りの現場から〜改正建築基準法の着心地〜
    写真:風鈴のある風情  この7月1日から建築基準法の改正で、シックハウスの原因とされる物質の使用規制と、 居室の24時間換気設備の設置が義務付けられた。簡単に言えば寝室とか居間・台所とい った部屋の中の空気汚染を抑えるための方策が法律で定められたんや。

     1つはクロルピリホスというシロアリ駆除などで使用されていた薬剤が、「今後一切使 うこと、あいならん。」と使用禁止になった。 2つ目はシックハウスでおなじみのホルムアルデヒド。この成分を含む建材の使用制限 で、使用する材の面積と発散量の関係から汚染量を割り出し、規定の制限以内に留めるこ とになった。 そして3つ目が換気設備の設置義務。これも少々ややこしいが、最低でも1時間に室内 の空気の半分を入れ替えるよう、風力でも人力でもなく、機械による24時間換気システム を設置することが義務づけられた。細部は更に細かい規定があるんやが、大雑把には、 まぁこういったことや。普通に住宅を建てようとすると、この1,2,3の制限は免れん ことになったということや。

     新築を計画していた人の中には、7月になるとこれらの制限に対応するのに費用アップ になるから6月までに、と工事の着工を急がされた御仁もおありかとも思う。法律で制限 せなあかん程大変な内容なら、その全容が明らかとなる7月を待ち、制限がハッキリして から建てた方が良いはずじゃが・・・少なくとも、工事着工を急がせた人の認識ではそれ 程大変な問題ではなかったということやろう。 本当のところはどうなんやろね、この法律。自然体建築道をめざす者としての感覚とし ては、例えば糊づけのきびしいシャツ(時代遅れのたとえか?)を着ているようでゴワゴ ワと何とも着心地の悪い気がする。

     この法律に唯一適用除外となる建物がある。それは、昔の建物のように真壁(柱が外か ら見え、柱と柱の間に壁があるタイプ)で、サッシを使わず木の建具の家。そして、たと えば6帖間なら、室内の隙間の総和が12.2平方cmある家、ということらしい。ま、 時代劇に出てくる傘貼り浪人の住むような隙間だらけの長屋暮らしならOKということか な。自然体な暮らしの求道者としては、何とか24時間換気システムなどという機械の力 を使わずに健康的に暮らしたいと思うんやが、どうも法律が許してくれんことになってき てしもうたみたいや。ええい、隙間風だらけの家でみごと暮らし抜いてやるわいっ!など とホザいてもむなしいか・・・。

     部屋の仕上げには自然素材ばっかり使っとる、ホルムなんかこれっぽっちも出えへんと 言っても、部屋に置く家具や備品から出るからあかんのじゃという趣旨らしい。「家具も 備品もみ〜んな自然素材じゃ、それでダメなら自分の家や、死んでもええという確約書で も入れるから、24時間換気みたいなもん付けさせんでくだされ〜!」と頼んでもあかん らしい。罰金刑やと!?家具や備品のホルムが心配で法律で制限するっちゅう話なら供給 者に罰金やろ。何で買った方がその尻拭いで罰金払わなあかんのじゃ!本末転倒も甚だし いわい。

     シックハウスで健康に深刻な問題を抱えた人の悩みを知らない訳ではないし、その深刻 さゆえの対策なのであろう。が、それにしてもどうや、この新基準という防護服の着心地 の悪さは。
    (株)藤原工務店
    安藤瀞和

    このコラムのコンセプト
    自然体の暮らしの器として住宅を見るとき、意外と不合理なことがたくさんある。 しかし建築という特殊なものだからと深く考えずに見過ごすことが多い。 そんなことを自然体建築道の修行者の視点で愚痴る。
    安藤瀞和(あんどうとろわ)のプロフィール
    建築素浪人。自然体建築道の奥義を極めたいと修行に励んでいる。師はいない。


    アメリカの独立記念日
     7月4日はアメリカの独立記念日。これは1776年7月4日に正式にアメリカ合衆国の独立宣言が行われたが始まりだ。この日はもちろん祭日となっていて、お祭り好きなアメリカ人は各地で盛大なパレードを行ったり、家族みんなが集まってバーベキューを行ったり、夜になるとあちこちで大きな花火があがるのが恒例となっている。

     2年前はニューヨーク、その前はテキサスでこの独立記念日を祝ったが、今年は運悪く仕事になってしまいどこへもいけなかった。仕方ないから、夜の花火くらいはどこかに見に行きたいと思いインターネットでいろいろと検索してみた。そうしたら、サンタモニカの近くにあるマリナ・デル・レイで夜9時から花火があがるという。そうだ、ここに行こう!そういえば4年前もそこで見た記憶がある。

     夕方早目に仕事を切り上げ家に向かった。祭日だから今日はきっとフリーウェイは1日中渋滞しているだろうな、と思い下の道で帰った。下の道もそこそこ混んでいるのを予想していたけど、日曜日でももうちょっと人がいるのに、というくらい道はがらがら、途中メキシコ人街でも韓国人街でもほんとにまばらなくらいしか人があるいていないし、車も走っていない。家に帰って用意を済ませ、花火を見るために早めに家をでた。いつもは車でいっぱいのウエストハリウッドもビバリーヒルズも早朝かと思うくらいの交通量で、みんなどうしてるんだろうね、みんないまごろ誰かの家でバーベキューとかやってるのかな、今年は誰も呼んでくれなかったね、などとちょっとおいてきぼりな気分でまると話しながら車を走らせた。フリーウェイはそこそこの混み具合だったが、マリナ・デル・レイに続くフリーウェイ90番に入った途端、超渋滞!ここはこのエリアに住む人、または行く人しか使わない海に向かったデッドエンドのフリーウェイだからいつもはガラガラなのに、今日は打って変わって地域の人全員がそのフリーウェイを走っているのではないか、と思わせるほどの混み具合だ。仕方なくその渋滞に巻き込まれやっとマリナ・デル・レイに到着。ここは海沿いの高級地として有名で、この辺りでは有名なヨットハーバーがある。このヨットハーバーの眺めを一望できるレストランがずらりと並び、その中のレストランのひとつのパティオ(テラスのような外庭)を陣取ってそこから花火を観賞しようという計画だった。現地到着は夜の6時50分。花火が上がるのは9時だから、たとえ1時間待ちでレストランに入っても食事中か終わった頃花火をデザートと一緒に楽しめるだろう、と結構余裕をもっていた。しかし、だ。このレストランは普段から人気があるが、この日も入り口辺りは人で一杯。その人を掻き分けてテーブルを確保しようと進んでいくと、案内係のお姉さんたちの前には長い行列。この日は予約が取れないから、みんな同じ作戦らしい。それでも1時間から1時間半くらいでテーブルがあくはず、というので名前と引き換えにピカピカ光るリモートボックス(自分の順番がくるとそれがピカピカ光って自分の席が空いたことを教えてくれる)をもらった。時間つぶしにバーでお酒でも飲みながら待っていたが、1時間たっても1時間半たっても私のリモートボックスは光らない。壊れているのでは、と思い何度も案内係のお姉さんのところまでいって、まだですかあ、と聞くがまだまだ、といわれるだけ。結局9時5分まえになってしまい、再度ききにいくともう30分以上パティオの席はひとつも空いていないの、と彼女もお手上げ状態。ああ、私の読みは甘かった。パティオといってもかなりのテーブル数があるのに、誰一人動かないなんて!仕方ないので、あきらめてさっさと外に出た。ちょっと下ったところにあるヨットハーバーの見える砂浜まで歩いていった。9時すぎになってやっと右の方から花火が上がり始めた。でも、前に見たときよりすごく遠く、その分迫力もなくがっかり。チューリッヒ出身のまるはスイスの花火とはくらべものにならないよ、クラシック音楽と一緒に花火がチューリッヒの湖の上であがるんだ、と嘆き、私も日本の花火はもっとどーんと大きくてすごいのよ、と自慢する。でも、実際あのくらい遠いとパティオからだともっと遠くなるので、テーブルあかなくてよかったね、という結果に落ち着いた。でも、ほんとだったらもっと近くで、どーんとおなかに響くような花火を見たかったなあ。

     結局その後レストランに戻ってみると10分くらいで席が空いた。パティオの中でも一番見晴らしのいいところのテーブルがあたり、喜ぶ私。花火のエンターテイメントを見てからのディナーコースだと思えば今日はとってもいい日だった。花火が終わってから1時間半くらい後に車を出したにもかかわらず、そのエリアから抜け出るのにはまた大変な渋滞だった。なんだか日本のお祭りの混雑を思い出し、久しぶりに日本の夏祭りに帰ってみたい気分になった。日本海の皆様は今年はどこで花火をみるんでしょうか。
    シャンディ
    シャンディのプロフィール
    兵庫県姫路市生まれ。卒業と同時に子供の頃からの夢であった海外生活をスタート。
    オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、フィジー生活を経て、現在アメリ カ、ロサンゼルスで暮らす。
    外国生活の中で日常の出来事を中心にエッセイを筆記。



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