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ウエッブジャーナル日本海 通巻45号[2004/2/10]
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≪今号の記事≫
  • スポーツコラム「Join,S」〜スタジアムが教えてくれる(前編)〜
  • 家作りの現場から〜自由住宅〜


  • スポーツコラム「Join,S」〜スタジアムが教えてくれる(前編)〜

    日本全国津々浦々、様々な人々に、「鳥取と言えば…」という問いをしたとするなら、このあとに続くものとして一体どんな答えが返ってくるでしょうか。 やっぱりおきまりの「砂丘」という答えが多いのでしょうか。「紅白」にまで出場した水森かおりさんのあの歌の効果もあって、今は特に「砂丘」を連想する人が多いかもしれません。あとは、「梨」「カニ」「大山」、最近だと「鬼太郎」なんてのもあるかもしれません。 「島根と区別がつかない県。どっちが右なの?」なんていう類の回答も結構あるみたいですが(苦笑)
    ただ、全国のサッカーファンに同じ質問をしてみるとどうでしょうか。これが、結構面白い答えが返ってくるのです。 「鳥取と言えば、バードスタジアム!」 というような答えです。実際に札幌、東京、大阪、広島、神戸…訪れる旅先で出会ったサッカーファンの人々から、私もお決まりのように言われたのです。 「鳥取?あー、バードスタジアムのある所か」 「鳥取にはすごくいいスタジアムがあるって聞くけど本当?」 「あんな田舎にあんな立派なスタジアムがあるんだもんね。うらやましいねぇ」 たとえ鳥取のことをよく知らないとしても、バードスタジアムの存在自体は、サッカーファンにはかなり知られているのです。 まだまだ日常的にサッカーが盛んではない日本では、人口に占めるサッカーファンの割合など決して高くはありませんが、 それでも一定の人々に鳥取の象徴として認知されているバードスタジアムは、一つの立派な鳥取の名所として考えるべき存在になっている、と言ってもよいと思います。
    鳥取市の中心市街地南部の田園地帯にポッツリとたたずむ全国でもまだ数少ないサッカー専用の「鳥取市営サッカー場・バードスタジアム」。 今回と次回の「Join,S」は、間もなく完成から10年を迎えるこのスタジアムで繰り広げられている風景を中心にして、鳥取の人々とサッカーとの関わり、そしてその営みの一隅を照らすことによって、そこから見えてくる未来、あるいは課題など、色々と広く考えてみることにしましょう。
    昨年末、12月20日。バードスタジアムでは、サッカーの天皇杯(全日本サッカー選手権大会)の4回戦が行われました。 対戦したのは、Jリーグの1部(J1)に所属する清水エスパルスと、2部(J2)に所属する湘南ベルマーレ。 バードスタジアムでは、普通は年に数回、プロであるJリーグのチームがやって来て、試合を行います。 山陰にはJリーグのクラブがないためにこういった試合開催の機会は貴重で、県内はもちろん、島根県や兵庫県からもたくさんの人が観戦にやって来ます。 当然、鳥取にやって来て試合を行うJリーグチームのファンも応援にやって来ます。バードスタジアムがあるために、「サッカーを観るために」鳥取に苦労をしながらやって来る人々がいるわけです。 この清水−湘南の試合にも、やはり貴重な機会ということで普段はJリーグの試合観戦から遠い位置にある人々が集い、 清水・湘南のファンも遠路はるばるやって来て、チームの勝利を願いながら、サッカー専用のバードスタジアムでの試合を見守っていました。
    ですが、この日はいつもとは随分と様子が違っていました。 寒波の襲来で試合の前日から鳥取は市内でも10センチ以上の積雪となる大雪に見舞われていたのです。 湘南の選手が乗った飛行機も悪天候で鳥取空港に着陸出来ず伊丹空港に緊急着陸して、陸路から深夜鳥取に入るという事態になっていたのです。 バードスタジアムには大きな屋根がありません。当然グラウンドにも雪がどっかりと積もりました。 サッカーは野球と違い、そうそう試合が中止にはなりません。 (“サッカーは雨で中止になるの?”という質問をよくお受けしますが…) グラウンドに積もった雪を除雪して試合が行われることになりました。といっても、除雪のための機械などがあまり十分ではなく、 昼13:00の試合開始を前にして、凍える寒さの中、運営スタッフを中心にして人海戦術でスコップでの除雪作業が行われました。除雪のために、朝6時頃から召集がかけられたスタッフの人もいたそうです。 しかし、それでも人手が足りず、スタッフではない人や一部の観客までもが一緒になって除雪を行い、 開始時間が1時間遅れたものの、試合を何とか行うことが出来ました。 これは、吹雪の中で試合実施のために地道な作業に努力した人たちのおかげであり、 寒くて貧乏ゆすりをしながらこの試合を観戦した私も、「よく試合が出来たもんだ」と、除雪に尽力した人たちに頭が上がらない思いを胸にしたものです。 試合では、こんな日ならではの面白い風景も見られました。グラウンド脇に重ねられた雪の山に勢い余った選手が突っ込んではまってしまい、身動きが取れなくなっていたり、 「さみー!」と叫ぶ選手がいたり、湘南のファンの一団がサンタクロースの帽子をかぶっていて、これが周囲の白い雪と溶け合って不思議に映えていたり…。 とにかくとんでもなく寒い中でしたが、色々楽しい試合でした。
    しかし、そんな楽しい気持ち、スッキリした気持ちばかりで家路に着かせてくれないのが、私にとってのバードスタジアムでの試合なのです。 試合後、観客がサーッと退いたスタンドで、そしてスタジアム周辺で……色々なことを考えさせてくれる、何とも嫌な気持ちになってしまう、バードスタジアムではいつもそんな光景に出会ってしまうのです……。 (次回、後編へ続く)
    八幡圭司
    八幡圭司のプロフィール
    1981年島根県斐川町生まれ。鳥取大学在学中。
    生来の北海道好きから、コンサドーレ札幌のそして、地元であるSC鳥取のサポーターとして、サポサイト「コンサイズム」等でコラムを執筆してきた。 休日は社会教育・自由教育活動のスタッフとして子どもたちと過し、「さっぽろ」の愛称で親しまれている。 読者からは「文章が辛くて厳しいから、どんな怖い大学生かと思ったら、気のいいお兄ちゃんだった」とも・・・


    家作りの現場から〜自由住宅〜

    家や建物を計画するとき、その実現へのプロセスがどのようにすれば描けるのか、 とんと見当もつかぬ人は多かろう。誰かに手ほどきしてもらいたいけれども、専門 家に相談すると相談料が必要かと思ったり、工事関係者や設計事務所に相談すると、 無料と言いつつもその後しつこい営業攻勢で絡め取られるのではと心配になる。 
     仕方なく雑誌や本を読みあさったりするのやけれども、知れば知るほど心配の種 が増えるばかりで、いつのまにか夢は航路を見つけられずに漂流を始めたり、沈没 してしまったということになりかねん。
     家を考えることは楽しい、と同時に少し辛い作業や。それにはまず自分の頭を「 写し」から解放して自由にさせてやること。具体的に言うと「家とは○○なもの」 といった通念に捕らわれている自分の価値観をもう一度見直し、柔軟な考えができ るようにトレーニングすることや。
     資金が少ないとか土地が狭いとかに捕らわれず、おおげさに言えば生きていける、 そのことに感謝しながら、先入観や既成の価値観を離れてこれからの生活を見直し てみよう。吾が頭を自由に、もっと自由に、との。さ、自由住宅の世界へ!


    土砂止めの利用
    将来ガーデニング階段になる予定。

    アイデアで表情を変えた古建具
    (株)藤原工務店
    安藤瀞和

    このコラムのコンセプト
    自然体の暮らしの器として住宅を見るとき、意外と不合理なことがたくさんある。 しかし建築という特殊なものだからと深く考えずに見過ごすことが多い。 そんなことを自然体建築道の修行者の視点で愚痴る。
    安藤瀞和(あんどうとろわ)のプロフィール
    建築素浪人。自然体建築道の奥義を極めたいと修行に励んでいる。師はいない。


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