ウエッブジャーナル日本海
通巻68号[2005/05/25]
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≪今号の記事≫
インド式美容法、眉毛編
インド式美容法、眉毛編
ロサンゼルスに住んでいると、アメリカ的なことはもちろん、世界中のカルチャーを 楽しむことが出来る。好きか嫌いかは別として、とりあえず新しいもの好きな私に とっては本当にもってこいの土地だ。
今回も、友人のゆみこが突然電話をかけてきてこういった。「今日、すごい体験をし たのよ!」なんだ、なんだ、そんなドラマチックに言われてもなんのことだかさっぱ りわからない。でも、そう言われるとやっぱり聞いてみたいので、「どうしたの?何 かあったの?」とせかして聞いてみた。
そしたら、なんのことはない、眉毛を整えてきたという。そんなこと、日本だってア メリカだってビューティーサロンに行けば、眉毛くらいちゃんと整えてくれるから、 別にどうってことはないはずなのだ。彼女は続けた。「違うのよ。それが普通のサロ ンとは違うの。同僚のカーラが綺麗に眉毛を整えてくれるサロンを知ってるから、仕 事が終わったら一緒にいこう!って誘うのね。それで会社帰りについていったら、普 通のヘアサロンみたいなところなの。そこにインド人のおばさん達がいて、剃刀とか ワックス、レイザーなんてハイテクなものなんて何にもないんだけど、なんといって も糸だけで眉毛を整えてくれるのよ!」
糸だけで眉毛を抜くってどういうこと?と思っていると、「なんていうかのかな、綾 取りみたいに糸を手にとって真ん中あたりをねじらせているのね。それでその糸に眉 毛や眉のまわりの産毛を絡ませてシュシュってとってくれるんだ。それが、またすご く綺麗に整えてくれたんだよ。」ととてもうれしそうだ。
その週末、彼女の眉毛の出来栄えを早速拝見させてもらった。今までも時々は自分で 整えていたようだったけど、やはり見違えるように綺麗な弓型の眉になっている!そ れも、すっぴんでも眉だけは化粧しているときくらい、綺麗な形をしている。
すごいじゃない。そんなにきれいにしてもらって、高かったんじゃないの?と聞いて みる。そうしたら、たったの7ドル(700円)というではないか。それも10分もかから ないうちに終了するという。ケチな私は何千円も出してまで眉を整えてもらおうとは 思ってもいなかったが、あまりの安さに、彼女とランチを食べた後、速攻でそのサロ ンに向かっていた。
場所はUCLAにほど近いウエストウッド通り沿いにあった。確かにゆみこの会社か らは2ブロックのところだ。会社帰りに立ち寄れるなんてラッキーな彼女。近くのス トリート沿いに車を止め、早速サロンのドアを叩いてみた。
そこは大学も近いのでウィークディの方が混雑しているらしいが、それでも何人か 待っている人がいた。入り口を入ってすぐにある受付で「あのー、眉を整えられるっ て聞いたんですが。。」と聞いてみた。そうしたら、そこにあなたの名前と眉、って 書いたら、いすに座って待っててね、といわれたので、座って待っていた。
そうすると、すぐにインド人らしきおばさんが向こうから私を手招きする。あ、あの おばさんがやってくれるんだ、と期待で胸が膨らんだ。椅子に座ると、すぐに「今日 はどんな眉がいいの?」と聞いてくれた。どんな、といわれても・・・お手本になる 写真なんかもないし、と困った挙句、お任せするのでとにかくいい感じにしてちょう だいな、とお願いした。一応リクエストを済ませるとおばさんは座席を倒して、糸を 用意し始めた。なにやら、普通のコットンの糸のようだ。それをやはりあやとりする ときみたいに両手にひっかけて、真ん中をくるくるとねじっている。そのうち、目を 閉じて、といわれ、目を閉じると眉毛のあたりがちょっとチクチクし始めた。どうや ら、そのコットンの糸に余分な産毛が引っ掛かり、抜かれているようなのだ。これは インドでは何世紀も続いている美容法なんだそうだが、最近ロサンゼルスの若者の間 でも流行始めたよう。インド人のおばさんは手際よくシュッシュ、シュッシュと抜い ていき、あっというまに終わってしまった。
目をつぶっているから、なんだかすごくたくさん抜かれたような気がして、目を開け た途端眉がなくなってしまっていたらどうしよう!と不安になったが、目を恐る恐る 開けてみると、なんととても綺麗な形に浮き出ている!昔は太い眉毛で一文字のよう な時代もあったが、もうすっぴんでもいいくらい、綺麗な形になっている。私の場合 も、大満足のうちに10分ほどで終了した。アメリカの美容院などにいった場合、 10~15%のチップを払うのが通常なので私も2ドルのチップをそっと彼女に渡し、また くるね、と告げこのサロンを後にした。
インド人の女性は案外眉がはっきりしていて太い人も多いのだけど、こうやってきれ いにしているのか、とちょっと感心した。また、私の眉をきれいにしてくれたおばさ んのスキルもすごい!と思った。手に職とはまったくこのことなのだ。
このおばさん、日本に行ったら、瞬く間に評判になって、大成功すること間違いな し!と思ったが、日本でもこんな風に自然に眉を整えてくれるところがあるのでしょ うか?そうじゃなければ、ロサンゼルスに遊びに来ることがあれば、旅行中に試して みるのもいいかも。こうやって気軽に他文化をエンジョイできるから、やっぱりロサ ンゼルスから離れられないのである。
シャンディ
シャンディのプロフィール
兵庫県姫路市生まれ。卒業と同時に子供の頃からの夢であった海外生活をスタート。
オーストラリア、ニュージーランド、イギリス、フィジー生活を経て、現在アメリ カ、ロサンゼルスで暮らす。
外国生活の中で日常の出来事を中心にエッセイを筆記。
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